ガイド / 転職活動の進め方

VOL.1 第4章 / 全6章

転職エージェントの使い方

前の章で、100人のうち75人が総合型の転職エージェントを使っていたことをお伝えしました。

この章は、使うと決めたあとの話です。どこを使えばいいかではなく、どう使えばいいかを扱います。どこを使ったかは元アパレル販売員100人が使った転職サービスにあります。

エージェントを使うときの流れ

登録してから入社まで、だいたいこう進みます。

登録する、面談をする、求人を紹介される、応募する、面接を受ける、内定が出て条件を交渉する、入社する。あなたがやるのは、経歴と希望を話すこと、応募する求人を選ぶこと、面接を受けること。求人選び、書類の提出、日程の調整、条件の交渉は担当者が間に入る。

このうち、あなたが自分でやる必要があるのは、話すことと、選ぶことと、面接を受けることです。それ以外の手続きは、担当者に任せられます。

面談の前に、持っていくもの

最初の面談で、いちばん差がつくところです。

当サイトの取材でも、エージェントから言われたのは書類の書式ではなく、何を書くかでした。売上実績を明確に書くこと。チームへの働きかけと、それが実績にどうつながったのかを、定量でも定性でもいいので書くこと。

教えてもらえるのは書き方であって、書く材料ではありません。 材料を持たずに面談に行くと、話が進まないまま終わります。

持っていくものは、この4つです。

何を取り戻したいか(休み・お給料・この先の見通しのどれか1つ)、手元の数字(売上、達成率、客単価、店舗の規模、育てた人数)、譲れない条件(3つ以内に絞る)、職務経歴書の下書き(1ページや箇条書きでいい)。

1. 何を取り戻したいか

休みなのか、お給料なのか、この先の見通しなのか。ひとつに決めて、言葉にしておきます。 ここが決まっていないと、担当者は何でも紹介するしかなくなります。考え方はアパレル販売員を辞めたいの第1節にあります。

2. 手元の数字

個人売上、予算達成率、客単価、店舗の年商とスタッフ数、育てた人数。思い出せるものだけで構いません。集め方は職務経歴書ガイドの第2章にあります。

3. 譲れない条件と、譲れる条件

譲れない条件は、3つ以内に絞ってください。 多すぎると、紹介される求人がほとんど無くなります。

4. 職務経歴書の下書き

1ページでも、箇条書きでも構いません。下書きがあるだけで、面談の話が具体的になります。 担当者は、その下書きを見ながら直し方を教えてくれます。

最初の面談で伝えること

まだ迷っている、と伝えるのは大丈夫です。 迷っている人の話を聞くのも、担当者の仕事のうちです。

紹介された求人は、断っていい

紹介は、あくまで提案です。全部に応募する必要はありません。

合わない求人は、理由を添えて断ってください。 「土日休みではないので」「通勤が1時間を超えるので」。理由を伝えるほど、次の紹介が合ってきやすくなります。

一方で、範囲を広げて応募する進め方もあります。当サイトの取材で、副店長から人材業界に移った方は、業界も職種も絞らず、紹介された求人に「とにかくどんどん数打っていく」進め方でした。結果として、人材・SNSマーケティング・広告代理店の3つの領域から内定が出ています。

絞る進め方も、広げる進め方もあります。 決めるのはあなたです。ただ、どちらにするかを担当者に伝えておくと、紹介のされ方がそろいます。

急かされても、判断を預けない

ここは、正直に書いておきたいところです。

副店長だった方は、エージェントの面談のたびに、こう言われていたそうです。

何歳までが最後ですっていうのが

本当に急いでやらないと本当に年取るだけだから

本人は、その言葉を受けて「今が最後」と感じていました。けれど振り返ると、その実感のかなりの部分は、転職を勧める側から繰り返し届いた言葉から来ていました。

第3章で書いたとおり、多くのエージェントは採用が決まると報酬が出る仕組みです。担当者に悪意があるわけではありません。ただ、早く決めてもらう理由がある立場だということは、知っておいて損はありません。

年齢で線を引く言い方については、アパレルからの転職は、年齢で何が変わるのかでも扱っています。早く動くほど選べる幅が広がるのは事実ですが、それは締め切りとは違います。

担当者が合わないとき

担当者は、こちらから選べないことがほとんどです。合わないと感じることもあります。

そういうときは、

担当者との相性で、転職そのものをあきらめる必要はありません。

何社使うか

当サイトの100人調査では、使ったサービスの数によって、年収が上がった人の割合が違いました。

使った数 人数 年収が上がった よかった
使わなかった 11人 4人 6人
1つ 47人 34人 30人
2つ 19人 13人 13人
3つ以上 23人 20人 16人

ただし、これは「たくさん使えば年収が上がる」という意味ではありません。 たくさん使った人は、そもそも活動量が多い人だった、という可能性もあります。この調査からは、どちらなのかを分けられません。

言えるのは、使わずに進めた人は、年収が上がった人が少なかったということまでです。

数を決めるときは、こう考えると迷いが減ります。

働きながらの場合、連絡を返す時間も活動の時間のうちです。第2章を参考に、無理のない数にしてください。

内定が出たら、担当者に頼めること

自分では言い出しにくいことを、間に入って確かめてもらえます。

承諾の前に条件を書面で確かめる手順と、突き合わせる項目の一覧は、第6章にあります。

この章のまとめ

次の章では、求人の探し方と、応募の数を扱います。