当サイトの100人調査で、「求人の探し方が分からなかった」と答えたのは18人でした。困ったことの中で、いちばん少ない数です。
求人は、探せば見つかります。 迷うのは、見つけたあとです。どれを選べばいいのか、この求人票の言葉は何を意味しているのか。
取材した方のひとりは、求人票の言葉そのものに苦労したと話していました。
カスタマーサポートって何とか、コールセンターのSVとか受けたんですけど、SVって何みたいな、そんなところから
この章では、探し方よりも、選び方と読み方を扱います。
探す前に、軸をひとつ決める
求人サイトを開いて、条件を何も入れずに眺めると、どれも良さそうに見えます。
だから先に、取り戻したいものを、検索の条件に置き換えます。
条件は、ひとつかふたつで始めます。 最初から全部入れると、求人がほとんど残りません。残った求人を見ながら、少しずつ足していきます。
土日休みの求人の絞り方は、アパレル販売員が土日休みの仕事に移るにはに詳しく書きました。
求人票で見る場所
求人票は、書いてあることより書いていないことのほうが大事なことがあります。見る場所を決めておくと、読み飛ばしが減ります。
休み
- 「完全週休2日制」か「週休2日制」か。「完全」が付かないと、毎週2日休めるとは限りません
- 括弧の中。(土日)なのか(シフト制)なのか
- 年間休日の日数。120日前後なら、祝日や年末年始も休みであることが多い
給与
- 月給の内訳。基本給のほかに、手当がいくら含まれているか
- 残業代の扱い。一定時間分の残業代があらかじめ月給に含まれている求人もあります。その場合、何時間分でいくらかが書かれているかを見ます
- 賞与の有無と、前年の実績が書かれているか
仕事の中身
- 「◯◯全般」としか書かれていない求人は、中身が会社でまるで違います。面接で必ず聞いてください
- 「EC運営」「事務」のように、同じ名前でも仕事が分かれている職種があります。ECはECの記事、事務は事務の記事に、見分け方を書きました
人と育成
- 配属先の人数。1〜2人の部署なら、全部を任されることが多い
- 中途で入った人の育て方が書かれているか。書かれていなければ、面接で聞く(面接ガイド 第4章)
自動化の入り方
- 問い合わせ対応や事務では、定型の作業がどこまで自動化されているかで、人が受け持つ仕事が変わります。求人票には書かれていないことが多いので、面接で聞きます
試用期間
- 期間の長さと、その間の条件。給与や雇用の形が変わる場合があります
行き先ごとに、見るところ
行き先によって、とくに気をつける場所が違います。
| 行き先 | とくに見るところ | 詳しくは |
|---|---|---|
| 事務 | 事務の種類(営業事務か一般事務か)、定型業務の自動化 | 事務へ |
| EC | 6つある仕事のどれを任されるか、担当の人数 | ECへ |
| 法人営業 | 入ってから最初の3か月の過ごし方、育成 | 法人営業へ |
| アパレル以外の販売・接客 | 単価、給与の形、評価のされ方、年間休日 | 販売・接客へ |
| 土日休みの仕事全般 | 休みの表記と、年間休日 | 土日休みへ |
応募の数は、決めなくていい
「何社に応募すればいいですか」とよく聞かれます。このガイドでは、数の目安は出しません。
第1章でも書いたとおり、当サイトの取材では、
- 30社ほどに書類を出し、面接に進んだのが10〜15社、内定が3つの領域から出た方
- 第二新卒の枠で紹介された求人が3社だけで、その3社を受けた方
がいました。どちらも、転職はうまくいっています。
数を目標にすると、合わない求人にまで応募して、面接の時間が足りなくなります。 働きながらの場合はとくにそうです。
代わりに、こう考えてください。
- 決めた軸に合う求人には、迷わず応募する
- 書類が通らない状態が続いたら、数を増やす前に、書類を見直す(次の節)
- 面接が続いて疲れたら、応募を止めて、面接に集中する
書類が通らないとき、見直す順番
応募しても書類が通らない。そういうときは、上から順に見直してください。
- 応募先と軸が合っているか。取り戻したいものと、応募している求人がずれていないか
- 前に出すものを、応募先ごとに変えているか。事務と営業に、同じ職務経歴書を出していないか(職務経歴書ガイド 第3章)
- 数字に文脈が添えてあるか。達成率だけ書いていないか
- 人に見てもらったか。自分で書いたものは、足りない部分が見えません。エージェントを使っていれば、担当者に頼めます
書類が通らないのは、経験が足りないからとは限りません。 伝わる形になっていないだけ、ということがよくあります。
この章のまとめ
- 求人は見つかる。迷うのは選び方と読み方
- 探す前に、取り戻したいものを検索の条件に置き換える。条件はひとつかふたつから
- 求人票は休み・給与・仕事の中身・人と育成・自動化・試用期間の6か所を見る
- 応募の数は目標にしない。軸に合う求人に応募する
- 書類が通らないときは、数を増やす前に書類を見直す
次の章では、求人を見極める方法と、内定のあとに条件を書面で確かめる手順を扱います。