辞める理由の次に来るのが、なぜこの会社なのかです。
書類にどう書くかは職務経歴書ガイドの第4章にあります。ここでは、口で聞かれたときにどう答えるかを扱います。
「アパレルでもできるのでは」と言われたら
いちばん多い切り返しがこれです。
それ、いまの会社でもできませんか
ここで止まる方は、なぜ辞めるのか(1階)を飛ばして、なぜこの会社か(2階)だけを話しています。 前の章の順番で先に1階を話しておくと、この質問はそもそも来にくくなります。
来た場合も、答えは前の章で作ったものです。売場でできることの範囲ではなく、続けたときに何が積み上がるかの話に戻してください。
志望動機は、思いつくものではなく調べるもの
「熱意が足りない」と言われる志望動機は、たいてい熱意ではなく情報が足りていません。
調べれば書けます。見る場所は決まっています。
求人票
- 業務内容のうち、自分の経験と重なるもの。1つで十分です
- どんな人を採りたいと書いてあるか。ここに会社の困りごとが出ます
- 配属先の規模(店舗数、チームの人数、新設か既存か)
求人票の読み方そのものは、土日休みの仕事に移るにはに書いた「休み」の読み方が、そのまま他の項目にも使えます。
商品とお店
ここはアパレル出身者が強いところです。買う側として見てきた目を持っています。
- 実際に店に行って、何を見たか
- 価格帯と客層。売場の作り方
- 競合との違いを、売場の言葉で説明できるか
小売や消費財の会社を受けるなら、行ってから面接に臨んでください。 見てきた話は準備した話に勝ちます。
公開されている情報
- 会社が力を入れていると自分で言っていること
- ここ数年で始めたこと(新業態、通販、海外)
「分からないので聞かせてください」は、使えます
調べても分からないことは残ります。そこは無理に埋めないでください。
分からないまま話すと、必ず見抜かれます。 代わりに、面接の最後で聞けばいい質問になります。逆質問は第4章で扱います。
同じアパレル業界へ移る場合
業界内での転職は、聞かれ方が少し変わります。なぜうちのブランドなのかが中心になります。
答えるときは、いまいるブランドとの違いを、売場の言葉で話してください。
- 価格帯と客層の違い
- 売り方の違い(提案の仕方、顧客の付き方、通販との関係)
- 自分が伸ばしたい売り方が、どちらにあるか
前のブランドを下げて、応募先を持ち上げる話し方はしないでください。 業界は狭く、面接官は前職のやり方を知っています。どちらにも良いところがあるという前提で、自分がどちらを選ぶかの話にすると、角が立ちません。
本社の仕事を受ける場合
「なぜ社内で異動しないのか」と聞かれることがあります。
当サイトの取材では、販売から本社職に移った方が、その壁を構造として説明していました。本社に枠がない、中から上げてもらう仕組みがない、そして売れる人ほど店から離してもらえない。この方の場合は、一度業界を出てから戻っています。
本当言うとオフィスの仕事どこでもできると思う
本当はだけどそれがすごく認められづらいので、なかなかプロモーションは難しいんですけど
これは会社の悪口ではなく、業界の構造の話です。 同じように、事実として説明できれば角は立ちません。くわしくはアパレル販売員が本社に行くにはにあります。
この章のまとめ
- 「アパレルでもできるのでは」と言われたら、辞める理由に戻す
- 志望動機が弱いのは熱意ではなく、情報が足りていない
- 見る場所は、求人票・商品とお店・公開情報の3つ
- 小売や消費財なら、行ってから面接に臨む
- 業界内転職は、前のブランドを下げない
- 分からないことは埋めない。逆質問に回す
次の章では、アパレル出身者にだけ来る質問を扱います。